当塾より武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科の総合型選抜で合格した受験生が制作した作品です。
W185mm×D185mm×H225mm
ロクタ紙 丸籐 LED電球
ロクタ紙 丸籐 LED電球
使用したのは直径2mmの丸籐。初めは4mmの丸籐を用意したが、薄く繊細な紙と少し合わなかったため2mmに変更した。籐を曲げた状態で紙を優しく貼り、紙と籐だけで形を保っている。同時期に制作した「夜光雲」と比べ、和紙ではなくロクタ紙を使用した。伝統的な技法で作られるその紙は、籐と同じく、軽さと柔らかさ、繊細さを持ちながら強さを持ち合わせている。光を優しく拡散させる和紙とは違った風合いで、艶っぽく上品に光を反射するように感じられる。光を優しく拡散させる紙とは違った風合いで、艶っぽく上品に光を反射する様子は力強さを感じ、半透明の紙を幾重に重ねて配置した。
蝶のように優雅で光を透かすと、ロクタ紙ならではの幻想的で美しい印象になった。組み立て、光の透け具合を見ながら籐の数を決めていった。下から見るとき、光源が直接見えて眩しかったので、一番下の3枚は他の幾枚と逆の向きに配置した。根元の光源から近くは、紙一枚だと光が漏れて下まで届ききらなかったので、電球の熱を遮り暗部を確保しながら紙を重ねていった。薄らとした藤を柔らかく巻き付けて、籐の束を固定した。籐を巻く時、一束では長さが足りないため、途中で新しい蔓を繋げる必要がある。籐の始まりと終わりを中に入れ込みながら接着剤を使わずに固定した。
ロクタ紙は、標高1800m以上の山間地に育つ細くて強いネパール古来のロクタの皮を使って作られる手漉き紙。繊維が長いため水に濡れても破れにくく、毛羽立ちにくいという強さを持つことから、建築や家具の材料の繊維としても使われてきた。上品な光の拡散を行うために長い繊維から来るもの。漂白過ぎという伝統的な手法により、ほわっと明るいもの、透けるほど薄いもの、艶のあるなめらかな感触やシルクのように艶めかかな触感のものまである。一枚一枚丁寧に作られたその紙は日本の紙とはまた違った風合いと、古来より残る自然の息吹、洗練された品格を兼ね備えている。
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