合格者 参考作品集
当塾からの合格者の作品集(抜粋紹介)です。本ページの掲載作品の半分以上は、ほぼ初心者から受験対策を初め、最終的に質の高い作品制作ができるように成長した例です。指導効率の良い個別授業だからこ実現できる受験対策です。
[1] カテゴリーを選んでください(現在のカテゴリーは「青色」で表示されます)。
[2] 作品ジャンルを選んでください(現在の作品ジャンルは「緑色」で表示されます)。
[3] 小論文の番号を選んでください(現在の番号は「紫色」で表示されます)。
私の夢は「人をソノ気にさせる映像クリエイター」だ。私は軽度ADHD(注意欠陥多動性障害)という「ソノ気」にならないと働かず、また「ソノ気」になることで俄然張り切るというわがままな脳を持っている。そして、この特性と特技である映像力を掛け合わせることで社会に貢献できると考えている。
私は幼少期から映画を見るのが好きだ。映像制作も好きで、小学生のときに初めて動画作品を制作し、中学に入るとゲーム実況で動画の編集力を磨いた。高校入学後は、留学先のカナダで映像と写真のセンスを褒められたことで「ソノ気」になり、映像コンペティションに応募するようになった。そして、様々な映像系コンテストを探しているなか、未来構想キャンプに出会うこととなる。
未来構想キャンプの募集テーマは、高度なユーモアセンスを用いて「飽きられることないパーソナル・ロボット」をデザインするというものであった。自身の問題として「飽きる」というテーマが身近であったこと、また、人を笑わせることが得意であったこともあり、幸運にもキャンプへの参加資格を得ることができた。さらに、実際のキャンプでは、ペッパーのセンサーを利用した漫才を作ることで優秀賞に選ばれ、「フォローアッププログラム」として白井宏美研究室で半年間インターンをするチャンスを得た。 白井研究室では、「間」や「フィラー」などの社会言語学的観点から漫才やコントの分析を行い、ORFでは来場者に研究成果の説明を行ったり、研究会の動画撮影を行ったりという仕事を任された。また、インターンの個人研究としては、「なぜ寅次郎の話術は観客を惹きつけるのか」というテーマ設定を行い、『男はつらいよ』の「寅のアリア」と呼ばれる一人語りのシーンを、終助詞、あいづち、目線、カメラワークなどから分析し、その結果をSFCで発表した。さらに、学外発表として秋葉原で行われた「こんなペッパーがいれば高校生活が100倍楽しくなる」というイベントでは、同研究内容をペッパーにプログラミングし、他のインターン生と共に各自の研究成果を応用した動画を制作、上映を行った。
このイベントで私が発表した動画は、「受験生はつらいよ」というもので、ペッパーが「勉強しなさい」という直接的な言葉を使わずに、あの手この手を用いヤル気のない受験生を「ソノ気」にさせるという内容である。このテーマは、命令調の言葉では「ソノ気」にならない僕自身の経験をもとにしたものであったが、研究結果から得た人を惹きつける仕掛けを随所に施したこともあって、上映後、来場者から、「非常に感動した」、「あんなペッパーが欲しい」などの嬉しいレスポンスを得ることができた。この経験を通して、私は、学術的な研究結果を映像コンテンツに応用させることの面白さを知ると同時に、もともとは自分を「ソノ気」にさせるアイディアであったものが、一般の人を「ソノ気」にさせる力を持つことができるということを発見することになる。
「ザマ見ろぃ人間はね、理屈なんかじゃ動かねえんだよ。」寅次郎のセリフにこのようなものがあるが、単なる指示や命令を下すだけで、人を動かすことは難しい。しかし、多くの啓発ビデオや社会問題に言及するような映像作品は、伝えたいメッセージを正しい理屈や教訓的な言葉で表現するばかりで、人を「ソノ気」にさせようとする作り手のクリエイティブな意図はあまり感じらないのが現状である。確かにCMなどの商業的映像には、インパクトを与え、視聴者の購買欲を刺激するような工夫や面白い企ても見られるが、こと啓発ビデオに関しては、そうした工夫はおろか作品の数自体もあまり多くない。私は、個人個人の行動が社会の大きな変化に影響を及ぼすことになるそうした分野にこそ、問題解決のためにより視聴者の心理に寄り添った工夫や、「ソノ気」にさせる仕掛けを施した映像を戦略的に用いることが必要であると考えている。インターン時に制作した映像には、社会言語学やプログラミングの知識を応用したが、解決したい問題のコンテンツに応じて、組み合わせる専門知識を取捨選択することで、様々な分野の映像に人を「ソノ気」にさせるなんらかの仕掛けを戦略的に用いることが可能となるであろう。
私は、つねに刺激的な知識をインプットする機会を提供してくれるSFCは、そうした自分の映像への仕掛けをいろいろと模索するために最高の環境だと考えている。SFCでは、プログラミングやアートなどの学習によって映像表現の可能性を広げることができるのはもちろんのこと、社会・心理、スポーツなどの人間環境科学の分野、社会問題について学べる政策デザイン分野など、ジャンルの枠を超えて多角的な視点と知識を得ることができる。さらに、分野を異にするユニークで刺激的な仲間たちとグループワークを通じて互いに影響、協力し合うことで、自分の脳が仲間の脳とつながり拡張していくワクワク感を味わうことが可能となる。現時点の私の表現手段は主に映像であるが、環境情報学部で最先端の技術を学ぶことでより多くの表現手段を獲得し、また仲間と協働することによって、自分自身の変化を楽しむこともできるであろう。
(後略)
私は幼少期から映画を見るのが好きだ。映像制作も好きで、小学生のときに初めて動画作品を制作し、中学に入るとゲーム実況で動画の編集力を磨いた。高校入学後は、留学先のカナダで映像と写真のセンスを褒められたことで「ソノ気」になり、映像コンペティションに応募するようになった。そして、様々な映像系コンテストを探しているなか、未来構想キャンプに出会うこととなる。
未来構想キャンプの募集テーマは、高度なユーモアセンスを用いて「飽きられることないパーソナル・ロボット」をデザインするというものであった。自身の問題として「飽きる」というテーマが身近であったこと、また、人を笑わせることが得意であったこともあり、幸運にもキャンプへの参加資格を得ることができた。さらに、実際のキャンプでは、ペッパーのセンサーを利用した漫才を作ることで優秀賞に選ばれ、「フォローアッププログラム」として白井宏美研究室で半年間インターンをするチャンスを得た。 白井研究室では、「間」や「フィラー」などの社会言語学的観点から漫才やコントの分析を行い、ORFでは来場者に研究成果の説明を行ったり、研究会の動画撮影を行ったりという仕事を任された。また、インターンの個人研究としては、「なぜ寅次郎の話術は観客を惹きつけるのか」というテーマ設定を行い、『男はつらいよ』の「寅のアリア」と呼ばれる一人語りのシーンを、終助詞、あいづち、目線、カメラワークなどから分析し、その結果をSFCで発表した。さらに、学外発表として秋葉原で行われた「こんなペッパーがいれば高校生活が100倍楽しくなる」というイベントでは、同研究内容をペッパーにプログラミングし、他のインターン生と共に各自の研究成果を応用した動画を制作、上映を行った。
このイベントで私が発表した動画は、「受験生はつらいよ」というもので、ペッパーが「勉強しなさい」という直接的な言葉を使わずに、あの手この手を用いヤル気のない受験生を「ソノ気」にさせるという内容である。このテーマは、命令調の言葉では「ソノ気」にならない僕自身の経験をもとにしたものであったが、研究結果から得た人を惹きつける仕掛けを随所に施したこともあって、上映後、来場者から、「非常に感動した」、「あんなペッパーが欲しい」などの嬉しいレスポンスを得ることができた。この経験を通して、私は、学術的な研究結果を映像コンテンツに応用させることの面白さを知ると同時に、もともとは自分を「ソノ気」にさせるアイディアであったものが、一般の人を「ソノ気」にさせる力を持つことができるということを発見することになる。
「ザマ見ろぃ人間はね、理屈なんかじゃ動かねえんだよ。」寅次郎のセリフにこのようなものがあるが、単なる指示や命令を下すだけで、人を動かすことは難しい。しかし、多くの啓発ビデオや社会問題に言及するような映像作品は、伝えたいメッセージを正しい理屈や教訓的な言葉で表現するばかりで、人を「ソノ気」にさせようとする作り手のクリエイティブな意図はあまり感じらないのが現状である。確かにCMなどの商業的映像には、インパクトを与え、視聴者の購買欲を刺激するような工夫や面白い企ても見られるが、こと啓発ビデオに関しては、そうした工夫はおろか作品の数自体もあまり多くない。私は、個人個人の行動が社会の大きな変化に影響を及ぼすことになるそうした分野にこそ、問題解決のためにより視聴者の心理に寄り添った工夫や、「ソノ気」にさせる仕掛けを施した映像を戦略的に用いることが必要であると考えている。インターン時に制作した映像には、社会言語学やプログラミングの知識を応用したが、解決したい問題のコンテンツに応じて、組み合わせる専門知識を取捨選択することで、様々な分野の映像に人を「ソノ気」にさせるなんらかの仕掛けを戦略的に用いることが可能となるであろう。
私は、つねに刺激的な知識をインプットする機会を提供してくれるSFCは、そうした自分の映像への仕掛けをいろいろと模索するために最高の環境だと考えている。SFCでは、プログラミングやアートなどの学習によって映像表現の可能性を広げることができるのはもちろんのこと、社会・心理、スポーツなどの人間環境科学の分野、社会問題について学べる政策デザイン分野など、ジャンルの枠を超えて多角的な視点と知識を得ることができる。さらに、分野を異にするユニークで刺激的な仲間たちとグループワークを通じて互いに影響、協力し合うことで、自分の脳が仲間の脳とつながり拡張していくワクワク感を味わうことが可能となる。現時点の私の表現手段は主に映像であるが、環境情報学部で最先端の技術を学ぶことでより多くの表現手段を獲得し、また仲間と協働することによって、自分自身の変化を楽しむこともできるであろう。
(後略)
慶應義塾大学 湘南藤沢校舎(SFC)AO入試の合格者の書いた文章です。高校生でありながら、学校外活動をしっかりと継続し、テクノロジーとビジネス感覚を身につけ、SFCに出願したことがよくわかります。
文章中に「ADHD」の表記があります。一般的にはハンディキャップだと思われがちですが、芸術・クリエイティブの世界ではハンディキャップどころか、その特徴が有利になる場合もあるということは、この受験生の志望校合格が立派に証明しています。
□ 小論文の番号を選んでください(現在の番号は「紫色」で表示されます)。