美大受験 参考作品 放送・文芸系 小論文

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小論文 放送・文芸系(テーマ1)

課題:「坂道」「飛行機」「郵便ポスト」の3つの言葉を文中に使用して文章を書きなさい
 近所の商店街へつづく下り坂道の途中に、郵便ポストがぽつんと設置されている。今日、私は祖父母へ向けて、便りを送りにそこに来た。素手で携えた封筒が、手汗をにじませて緩やかに歪んでいる。私はその歪みを人差し指の腹でなぞりながら、郵便ポストの前でつっ立ったまま、便りの中身でもある台湾旅行のアレを思い出した。

 それは、台湾旅行最終日の快晴の朝。

 私たち家族は、屋台が密集する朝市で朝食を摂っていた。深夜のスコールが残していった息苦しい湿気の中、濡れたアスファルトの下り坂道を、一口大にカットされたグアバを食べながら歩いた。グアバの果肉の朱に似合う酸っぱさを堪能していると、後方からけたたましいバイク音が近づいてきた。私はとっさにスリかと思い、身構え振り返る。

 そこで目にしたもの。

 それは、下りの坂道にかまわずスピードを出し、颯爽と走り抜けるバイクを、白い長毛の大型犬二頭が、全力疾走で追いかけていく光景だった。勿論、リードはつけていない。その一瞬の全てが、日本では考えられないもので、どこからツッコミをいれたら良いのか分からなかった。ただ、呆然とバイクが残した横になびく風を感じるしかなかった。

 私は帰国につく飛行機の中で、まだ新鮮なうちにこれを便箋にしたためた。あの二頭の犬の、涎と舌を垂らし、笑って息を切らして坂道を転がり落ちるように走り去っていった姿。それを思い出すと、台湾は愉快な国だったと思う。と、便りを締めくくった。

 私は封筒を、そっと郵便ポストの銀の口に食わせた。頭上からゴォウと音がする。飛行機だと分かると、途端に懐かしく切なくなって、あの二頭の犬を真似て坂道を下った。
これは、日本大学芸術学部 文芸学科推薦入試で合格した受験生の作品です。教室での個別授業ではなく、メールのやり取りによる小論文の講評・添削の授業だけを受講し、見事合格を勝ち取りました。
この文章は、とても優れた場面描写力で受験生自身の実体験を鮮烈に表現することができています。実体験を言葉で語ることは喋ることさえできれば可能ですが、それを「魅力的に表現する」ことは、案外難しいのです。
中学・高校の国語の授業でやるようないわゆる「作文」のやり方では、高い評価を得ることは難しい芸術系の文章表現では、豊かな感性と優れた表現力がマッチングする文章を書くことが大切です。
当塾のメール添削・講評では、的確に表現のポイントを指摘しながら、1つの作品につき、2000字程度の講評を行います。文章表現を中心とする学科を受験するからこそ、文章のやり取りだけでも十分実力アップは可能なのです。
なお、このレベルに到達するまでに、10課題くらいかかりました。概ね週1回ペースでの受講でしたので、3ヶ月くらいかかった計算になります。日芸放送・文芸学科の受験を検討している方は、できるだけ早く受験対策を始めるように心がけてください。

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