美大受験 参考作品 映像・写真系 小論文

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小論文 映像・写真系(テーマ論述1)

「影」について論じなさい。
「影」とは、私にとっての「家族の一員」だ。同時にこの世に生まれ、同じように成長する。しかし私たちは日ごろ、影の存在などあまりに当たり前で日常であるから逆にその存在を忘れそうになる。
ある朝、バス停に向かっていた時ふと気づいた。「あれ、私の影はどこに行った?」と。結論から言えば、太陽と私自身の位置関係の問題で私の足元の狭い範囲で無事に存在していたのだが、その時確かに私は一瞬焦ったのである。私の影が見当たらないことにわずかながらに不安と焦りを覚えたのだ。
よくオカルト物の話であるのが、仲良くしていた友人は実はこの世のものではなかったというものだ。オチとして、主人公がそれに気づいた理由が写真にその人だけ写っていなかっただとか、一緒に鏡を見ているのにその人だけ映っていないだとかが挙げられる。ただそれと同時に「その人の足元にだけ影がないから」という理由もよくある。
この影がないという状態は非常に私たち人間にとって気持ちの悪いことだ。科学的に、物体には必ず影が生じる。むしろその影こそが物体の実体を証明するものであるし、その質量や厚みを表しているものだ。
普通であれば必ず存在している影が、ましてや仲の良い友人の足元になかったらどう思うか。自分にはあって、相手にはない。私であれば即座に相手を不気味に思うだろう。途端に相手が自分と同じ生命体に見えなくなるし、厚みのない薄っぺらない何かだと思わずにいられない。だから、私はあの朝一瞬自分の影を見失ったときに無意識に焦りを覚えたのである。
兄妹という存在は一家族であって仲間意識が生じる。もしある日突然、忽然と家族の一人がいなくなったら誰もが不安と恐怖と焦りに駆られるだろう。影も同じだ。全人類が必ず持っている一生の相棒なのだ。実体である私が死んでもなお、形を変え私と言う存在の影は永遠に残る。影は私たちの生活の中で当たり前すぎる存在だからそれ以上にいなくてはならない。
世界から影が忽然と消えたらどうなるだろう。それはそれは気持ちの悪い世界なんだろう。人々の足元から影が消えれば、彼らは地に足がついていないような浮いた存在になる。ビル群や建物から影が消えれば立体感とその重みを失い、一気に平面的になる。ひと昔前のスーパーマリオブラザーズのようなどこまでも平面的で一方通行のような、ゲームのようなグラフィックの世界。きっとそんな世界に身を置いてしまえば、平衡感覚もその他人間にあるべき感覚も失ってしまって気が狂ってしまうだろう。
光があればその向かいに影があるということ。こうした当たり前なことが私たちの生活に欠かせない。一人でも欠ければ、時に気が狂ってしまうように「影」とは永遠の私たちの家族なのである。
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