合格者 参考作品集
当塾からの合格者の作品集(抜粋紹介)です。本ページの掲載作品の半分以上は、ほぼ初心者から受験対策を初め、最終的に質の高い作品制作ができるように成長した例です。指導効率の良い個別授業だからこ実現できる受験対策です。
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美大のデザイン系学科へ合格した受験生のデザイン系小論文作品です。
テーマ:「デザイン化された社会」というテーマで論じてください。
現代の社会では、コンピュータやインターネットがなくてはならない存在である。音楽や読書、映画鑑賞といった趣味の面、あるいは書類作成や情報共有といったビジネス的な面、またショッピングや友人との交流といった生活の面でもインターネットが大きな役割を担っている。
画像、音楽、文書など、あらゆるものがデータ化され、コンピュータ上のウィンドウに整然と並んでいる姿は、誰しもが毎日のように目にする光景だ。所有する情報のすべてがデータ化され、OSごとにテンプレート化されたデザインの中に取り込まれ、等間隔に並べられる。他人のコンピュータを覗いても、保存されたデータに差こそあれ、ウィンドウに並ぶその様は全く同じものである。
また、インターネット上では、コミュニケーションというものさえテンプレート化されている。今の時代、誰しもが使ったことのあるSNSや掲示板では、様々な人間の言葉が同じフォント、同じ枠組みの中に配置されたデータとなり、世界中に公開される。オンラインショッピング、動画サイトも同様である。
身の回りのあらゆるもの、本来形を持たないものまでもが、定型化されたデザインを与えられて、液晶の上に移されること。これこそ現代のデザイン化といえるのではないだろうか。
現実世界において、形のあるものは実在の形として唯一性をもって存在している。CD1枚にしろ、文庫本1冊にしろ、そこに加わった傷やゆがみを加味すれば全く同じものは世界にひとつとして存在しない。ひとつひとつの物体が所有者の手によって特徴をもつようになり、工場生産のものでも生まれてから時が経てば経つほど独自性を増していく。
多量の情報を整理しようとすれば、紙に書かれた書類をファイルに入れて棚に並べたり、あるいはスクラップ帳に切り取った絵や写真や文章を張り付けたりという形をとることになる。そこには並べられたファイルのサイズや色合いによって生まれる光景があったり、ランダムに切り取られた写真のレイアウトによって生まれる物語性があったりする。
また形のない概念、例えばショッピングであれば、その概念に様々な発想が加わり、また人の存在や、環境が加わり、商店街なりスーパーなりデパートなりという形になってようやく存在することとなる。
以前はそういった一個一個の物の独自性とそれが集まることによって生まれる魅力、目的に向かう発想を具体的な形にする過程こそがデザインという行為を示していた。だが、一日の生活の中で、店の看板や家の表札を目にする回数より、SNSのロゴや他人のアカウントアイコンを目にする回数の方が多い現代で、デザインとはデジタル化され無限にコピーできるテンプレートという形に変わった。
デザイン化された社会という言葉は、同じ形を共有する現代のデザインにより、皆が同じデザインの中に生きている社会を示しているように思える。
これは、武蔵野美術大学基礎デザイン学科へ推薦入試で合格した受験生が受験対策の過程で書いた小論文です。これを書いたのは高校3年生ですが、編入学試験でも十分通用しそうな高いクオリティの考察がなされています。
基礎デザイン学科は、あらゆるデザイン分野がその研究対象になります。この小論文の内容は情報デザインにも通じる内容で、そのまま情報デザイン学科や芸術理論系学科である芸術文化学科を受験しても良いくらいの高度で多面的な内容となっています。
デザインについて全く考えていない状態から始めても、ここまで高度な内容が書けるようになるのが、当塾のデザイン系小論文・論述の受験指導です。最新の情報・最新のデザインについて学びながら先に進んでいくので、自然と深い考察力が身についていきます。
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