多摩美術大学 絵画学科油画専攻 編入試験 合格者作品。身近な素材であるペットボトルと融解する氷から生じる「美」を映像で捉えた「変化する」コンセプチュアルなアートです。
[氷:live]
2022・ 氷、絵の具、ペットボトル、黒い糸、液晶ディスプレイ、コンピューター、カメラ、ライト
映像 4’16’’ / サイズ可変
ペットボトル 350mm x 300mm x 300mm 氷 50mm x 110mm x 145mm
[ice : live]
ice、paint、plastic bottles、black thread、liquid crystal display、computer、camera、light
氷が生きている。氷の表面に絵の具をつけると、氷から溶けた水と融合し、ゆっくり流れて行く。肉眼で気づかないぐらいの速度で、少しずつ溶けていく。氷の中から気泡が次々に出て来る様子を見ると、氷がまるで生きているようだ。このことを発見してから、自分は普段自分が生きていることを意識せず毎日過ごしていることが分かった。人間は人生のほとんどの時間を、自分が生きていることを意識しないで生きているだろう。
「私は生きている」と初めて意識したのは、パソコンでライブのファッションショーを見た時だった。呼吸が速くなって、心臓ドキドキして感動した。まさか自分が生きているという意識を自分以外の物に気付かされるなんて。想像だにしなかった。
毎日生活してる部屋で、私はいつもパソコンの前に座っている。ご飯を食べる時、宿題をやる時、化粧する時にいつもパソコンを見ていると、自分という存在が薄くなる気がする。まさに半透明人間の様に、ただの魂の器みたいだ。同じ器として、使ったペットボトルは日々の象徴であって、この部屋に存在している。私は毎日ペットボトルを解体している。ペットボトルのように解体された塊は今日も昨日もみんな同じだ。糸でそれぞれの塊を縫って、意識のない「私」を作った。
2022・ 氷、絵の具、ペットボトル、黒い糸、液晶ディスプレイ、コンピューター、カメラ、ライト
映像 4’16’’ / サイズ可変
ペットボトル 350mm x 300mm x 300mm 氷 50mm x 110mm x 145mm
[ice : live]
ice、paint、plastic bottles、black thread、liquid crystal display、computer、camera、light
氷が生きている。氷の表面に絵の具をつけると、氷から溶けた水と融合し、ゆっくり流れて行く。肉眼で気づかないぐらいの速度で、少しずつ溶けていく。氷の中から気泡が次々に出て来る様子を見ると、氷がまるで生きているようだ。このことを発見してから、自分は普段自分が生きていることを意識せず毎日過ごしていることが分かった。人間は人生のほとんどの時間を、自分が生きていることを意識しないで生きているだろう。
「私は生きている」と初めて意識したのは、パソコンでライブのファッションショーを見た時だった。呼吸が速くなって、心臓ドキドキして感動した。まさか自分が生きているという意識を自分以外の物に気付かされるなんて。想像だにしなかった。
毎日生活してる部屋で、私はいつもパソコンの前に座っている。ご飯を食べる時、宿題をやる時、化粧する時にいつもパソコンを見ていると、自分という存在が薄くなる気がする。まさに半透明人間の様に、ただの魂の器みたいだ。同じ器として、使ったペットボトルは日々の象徴であって、この部屋に存在している。私は毎日ペットボトルを解体している。ペットボトルのように解体された塊は今日も昨日もみんな同じだ。糸でそれぞれの塊を縫って、意識のない「私」を作った。
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