参考作品集 デザイン系 YY#006

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建築系の受験対策で行う、的確な建築分析の力を身につけるための建築研究のプレゼンテーション資料の参考作品です。的確な建築鑑賞のポイントを知り、入試前に他の受験生を圧倒する建築分析力を身につけることを当塾では重視します。
東京カテドラル聖マリア大聖堂

St Mary’s Cathedral of Tokyo Cathedral

8枚のシェル構造を用いた外観

8枚のシェルをほぼ垂直に立てかけることで高く存在感を持ち、上に伸びる特徴的な形が天界に続いているような形をしている。

これは上部から見るとキリスト教を象徴とする十字架に見えるが、私には街に溶け込もうとしているようにも見える。

正面から見ると大きな壁が聳え立つわけではなく、正面を細長い形状にすることで圧迫感を軽減している。大きいスケールであるが、軽やかな印象を持つのはこのためだ。

また、外装に入る細かいスリットによって、細かい陰が入り、よりシャープに見える。約50年前に建てられたとは思えない洗練されたデザインとなっている。

神秘的な内部

この建築は室内を暗く保つことで、外から差し込んだ光の美しさを際立たせる作りになっている。

トップライトからも光が差し込み、高い天井と合わさって、天から降り注いでいるような空間を演出している。

そんな光がテラス内部空間は、コンクリートの曲線で構成されており、カーテンがかかっているようだ。

どこか人工的で冷たいイメージのあるコンクリートが曲線を用いるだけで和らぎ、非日常感を残しながら包まれているような暖かさを演出している。

ヨーロッパと日本の融合

教会の中心までの道のりで訪れる人々の精神を高揚させる仕組み、高さがあり上に伸びる形状、十字形の平面図。

これらは全てヨーロッパの境界と同様の形状である。しかし、暗い中に差し込む美しい光の使い方や、シェル構造によるどこか日本家屋の屋根のような膨らみを持った形は日本の要素と言える。

この建築で丹下は教会の特徴をつかみつつ、そこに日本らしさというアイデンティティを取り入れている。
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