「加点方式」が評価の基本

さて、それでは美大受験で最重要視される「『特別』であること」、つまりは「個性」「独創性」については、どのように考えていったらよいのでしょうか。
様々なものを評価する評価方法に、「加点方式」と「減点方式」というものがあります。
加点方式(Weblio辞書
物事の判定や評価において、良い点や優れた点などを点数として積み上げていく方法を意味する語。
減点方式(Weblio辞書
物事の判定や評価において、悪い点・失敗などの要素に応じて点数を差し引いていく方法を意味する語。
このうち、美大受験でなされるのは「加点方式」なのです。特に、特別入試はその傾向が顕著で、突出した良い点・優れた点があれば、多少のマイナス面は不問となります。
例えば、図のように「レーダーチャート」で受験生の実力を表してみたとします。左側は「個性がある(合格できる)」受験生、右側は「個性がない(合格できない)」受験生の典型です。
日本人は、何かを評価するときに「減点評価」をしたがる傾向があります。つまり、上図のレーダーチャートでいえば「正六角形」に近い形を良しとすることが多いのです。
しかし、美大受験においては正六角形に近い形の受験生は高い評価を得られません。なぜなら、突出する部分が見えないからです。いってみれば、「美大を受験しない99%」が目指すべき形が「正六角形」なのです。
反面、どこかの部分において突出する能力があれば、美大受験ではそれを0.3%の『特別』な人材にふさわしい「個性」として考え、大きくプラスの加点として見てもらえます。
仮にどこかの部分が水準以下だったとしても、それはマイナス点としては見られません。なぜなら、「不得意なことがある」こと自体が個性(その人の特徴)といえるからです。例えば、「テクニックに欠ける」ことすら「個性」となりうるのです(いわゆる「味がある」)。
これは、スポーツや音楽の世界もみんな一緒です。野球選手は野球に関する何かの実力が突出していれば、それで良しとされます。例えば投球速度が突出していればピッチャーとして高く評価され、多少の打率の低さがあってもさほどマイナス点とはみなされないのです。
美大受験で「不得意なこと」がマイナス要素とならないのは、それと同じです。
「自分の得意なこと = 突出する力 = 個性」です。それを見せることができれば、不得意なことは不問となります。ということは、いかに「個性」を見せていくか、が美大受験対策の土台となるのです。

美大受験の心構え9
  • 美大受験の評価は、加点方式。たった1つでもいいから「自分の得意なこと = 突出する力 = 個性」を発揮できれば、合格への可能性が高まります。
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