大学院入試は1年間に受験する受験生の数が少ないので、正確な入試傾向を把握するために7年間の累計データを1枚のグラフにしました。各科の合格者数・不合格者数の合計を100%として計算し、合格・不合格比率を出しています。
大学院受験は、就職と同等に考えることが大事
武蔵野美術大学の大学院入試は、学科によって難易度がかなり変わります。総じて「ファイン系学科(グラフの上4つの学科)」「映像系学科(映像・写真)」は合格率が高く、デザイン系学科は低くなっているという特徴が顕著に出ています。
一般大学から美大のデザイン系大学院を目指す受験生は、かなり長期にわたって受験対策期間を取り、美大との差を縮めることを強くお勧めします。それほど、一般大学と美術大学の間には作品制作のクオリティや作品制作の考え方に大きな差が存在しているのです。
大学院の年齢層は、そのまま就職して社会貢献をする年齢層と同一です。ただ「好きなことをやりたい」というようなあいまいな動機では就職活動同様、合格は厳しいのです。高いアート性、独創性、そういったものをどうアピールできるるかがとても大切です。
優れた作品制作を大学時代に行っていることは必要最低限の条件ですが、それに加えて、面接/小論文/出願書類において、受験生が「作品制作のコンセプト」と「自身の研究の社会的な意義」をアピールすることができるように、しっかりと事前に対策を行っておくことを強くお勧めいたします。