大学院入試は1年間に受験する受験生の数が少ないので、正確な入試傾向を把握するために7年間の累計データを1枚のグラフにしました。明確な傾向の違いがある「デザイン系(グラフィック・プロダクト・テキスタイル・環境・情報・コミュニケーション)」「ファイン系(日本画・油絵・版画・彫刻)」「工芸系(陶・ガラス・金属)」「芸術学」の4つのカテゴリーにグラフを分け、表示しています。
デザイン系は増加傾向、ファイン系は減少傾向。
多摩美術大学の特徴は、デザイン系学科とそれ以外の学科とで傾向が大きく異なっているということです。デザイン系が突出して志願者数を伸ばしている一方、ファイン系は大きく志願者数を減らしています。また、工芸と芸術学はさほど大きく変わらない傾向です。
昔は「美術」「アート」というと美術館に展示されているような美術(油絵、日本画、彫刻等)をイメージする受験生が多かったのですが、コンピューターやインターネットの普及とともに状況は大きく変わり、受験生に人気の分野も大きく変わりました。
特にスマホ等に表示されるグラフィックが現代人にとっての「美術」「アート」に変わってきているのです。これがそのまま、デザイン系学科人気、特にグラフィックデザインへの人気の偏りとなって美大受験全体に大きな影響を及ぼしています。
人気がある=競争率が高いということでもあります。当塾では、担当した受験生が他の人と違う個性・独創性を持っていることを出願書類・面接・作品制作で証明できることを目標とし、マンツーマンスタイルの作品制作コンセプト重視の指導を実施しています。