合否は英語・国語で決まる
合格と不合格の境目。特に、正規合格ではなく、補欠合格した受験生は、補欠が回ってくるかどうかで、非常に精神的なプレッシャーを感じてしまうことになります。
さて、それでは、「合格できた受験生」と、「不合格になってしまった受験生」との間には、どのくらいの得点の差があるのでしょうか?
試験の点数分布から合格を考える
「試験」を実施する場合、「著しく点数が高い(80%以上の得点率)人」と「著しく点数が低い(30%以下の得点率)人」は、あまり数が多くありません。それに対して、「それなりに点数が取れている(60〜70%くらいの得点率)人」の数は、非常に多くなる傾向にあります。
60%〜70%の得点率のところに、多くの受験生が集中する、ということになります。そうすると、受験者数によっても変わってきますが、(100点満点中で)「69点=33人、70点=35人、71点=42人」など、「1点」違うだけで、「数十人に抜かされ」たり、「数十人を抜き去ったり」することになるのです。
そして、このような、「同じ得点をとっている人の人数が多い点数帯」のあたりがまさに、「合格/不合格」を分ける境目となることがほとんどなのです。
このことから、どの大学・学科を受験するかでも変わってきますが、基本的には、合格する/しないの分かれ目というのは、せいぜい1点〜3点差程度、といったところになるのです。
合格/不合格の差は、ほんの数点の違い!
つまり、不合格してしまった受験生は、あと1点〜3点だけ得点できていたら、合格できていた可能性がある、ということになります。
美大入試では、「実技+学科」の総合点で、合格のための基準点を計算していきます。
この2つの要素のうち、「実技」に関しては、点数のつけ方は、かなり大雑把になると言えます(例えば、デッサン121点と122点の差がどこにあるか、というのは、非常に判断しづらいといえます。合格者に入試の点数のリサーチをかけると、概ね5点〜10点刻みになっているよういう、厳然たる事実が存在します)。
それに対して、「学科」つまり「英語」と「国語」に関しては、「1点刻み」で、点数がつくのです。
あの1問さえ正解していれば......
例えば、英語においては、「1点」というのは、発音・イントネーションに関する問題で多く使用される配点です。国語の場合は、抜き出し問題や読解問題などの微細な間違い(誤字など)が「1点」刻みでマイナスされることがあります。
つまり、補欠合格していたのに最終的には合格できなかった、という受験生がいたとしたならば、その受験生は、「英語の記号問題をあと1箇所正解できていた」か、「国語の記述問題で誤字などのミスをしなかった」かのどちらかで、合格できていた可能性が非常に高い、といえるのです。
受験生のみなさん。けっして英語と国語の勉強をおろそかにしないでください。合格/不合格の最終ラインを分けるのは、正に、「英語/国語」なのですから。